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井戸水を利用した際に発生しやすい不具合を教えてください

井戸水などの水道水以外をご使用された場合は、以下のようなトラブルが発生することがあります。

・ヒーターへのスケール付着により、ヒーターに熱がこもり断線する
・水位センサーへのスケール付着により、センサーが水を感知しなくなり、通電しなくなる
・ステンレス表面へのスケール付着により、不働態被膜が壊れて腐食が起き短期間でピンホールが発生し漏水する
・シャワーや水栓の吐出口へのスケール付着により、お湯の出が悪くなり、吐出口の清掃が頻繁に必要になる
・水質を良くするための滅菌装置から注入される塩素により、ステンレスの溶接部等に短期間でピンホールが発生し、漏水する
・湯槽に湯垢の一部が沈殿し、給湯と共に排出される

参考:【スケール付着によるトラブル】  ※ヒーターを例として図で説明

ヒーターの外装はステンレスです。ステンレスは鉄とクロムを主原料として造られた合金で、含まれるクロムは酸素と結合して不動態被膜(酸化被膜)というものを金属表面に作る性質があります。
この不動態被膜が外部からの影響を小さくし、金属を守る働きがあることでステンレスは鉄などと比べてはるかに耐腐食性が高いのですが、その不動態被膜を壊すのがスケールです。

【スケールが付着したタンク】
通常のタンクと、メンテナンス不足でスケールが付着したタンクとの比較です。

【スケールが付かないようにするには】
電気温水器・ヒーターの寿命は主に使用される水質によって左右されます。スケールが発生し、付着が進行するとヒーターの寿命が極端に短くなってしまったり、様々な不具合を引き起こすことは前述したとおりです。
以下のように、適切な水質管理と適切なメンテナンスを積極的に行うことが重要になります。

1. 導入前に水質の検査を行う
水道水であっても井戸水混合の場合があったり、地域や季節によって塩素の量が多い場合があります。また、配管保護のため防錆剤を使用している場合もあるので、事前の水質検査は非常に重要です。

2. 井戸水は使用しない
井戸水は雨水が時間をかけて地中に浸み込んだものです。地中には様々なミネラル分があり、浸み込む過程でそれらが水の中に溶け込んでいます。人間には有用な水であっても電気温水器には好ましくない水です。

3. 一次側に軟水器や浄水器を付ける
スケールの元となる物質がタンクへ流入する前に、ろ過して取り除くことでスケールが付着しにくい環境をつくることができます。浄水器は塩素を除去し、軟水器はミネラル分を除去します。※ただし100%ろ過しきれるものではありません。

4. 通常のヒーターからテフロンヒーターに交換する
腐食により強いテフロン(フッ素樹脂)でコーティングしたヒーターに交換することで、ステンレスヒーターよりも長寿命化を図れます。 ※水質によってはステンレス製と大きく差が出ない場合もあります。

5. 定期的なメンテナンス(清掃)を行う
メンテナンス回数を多くすることでスケールを取り除き、タンク内を常にきれいに保つことは非常に効果的です。

運営会社 日本イトミック
itomic

小型・大型の電気温水器、電気給湯器から電気瞬間湯沸器、業務用エコキュートまで幅広くラインナップ。お客様のニーズに合わせ、最適な給湯システムをご提案いたします。

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