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ガス給湯機器を電気瞬間湯沸器に置き換えるためには?

日本イトミックのマーケティング担当です。最近増えているご質問にお答えいたします。最近、ガス瞬間湯沸器を電気瞬間湯沸器に変えることができないか?というご相談をいただくことがございます。

ガス給湯器と同じように使える電気瞬間湯沸器はご存知ですか?

2022年4月に発売した、EIWXシリーズは、最新型の電気瞬間湯沸器となっており、温度優先モードを搭載し高精度な温度制御を1℃刻みでできる屋内設置型の湯沸器となっています。

電気給湯器は貯湯式と言われるタンク内でお湯を沸かし使うタイプのものが一般的ですが、ガス給湯器のように瞬間的に水を沸かし上げ、給湯する電気式の瞬間湯沸器もございます。

電気瞬間湯沸器の特長

電気瞬間湯沸器は、本体に内蔵した電気ヒーターでお湯を使用する時だけ瞬間的に沸し上げる仕組みの湯沸器です。火気を使わないので「安全」、燃焼ガスの発生がなく「環境に優しい」、必要なときに必要な分だけ沸かすための電力しか使わないので「省エネ効果」が高く、また、貯湯タンクを持たないので、貯湯式電気給湯器と比較して設置スペースを削減できます。昨今の日本では、とくに産業分野や民生分野における燃焼機器からの転換、高効率化技術の進展が期待され、電気エネルギーの導入も広がっています。

電気瞬間湯沸器とガス給湯器の選定方法の違い

能力表示の違い~ガス「号数換算」と電気瞬間湯沸器「kW」~

ガス湯沸器は一般的に号数で換算します。

号数とは、「水温+25℃のお湯を1分間に何リットル出せるか」を表す能力です。

例えば、水温+25℃のお湯が、1分間に出る量(L)のことです。 例えば1分間に10Lのお湯が出せれば、10号となります。号数が大きいほど、一度に大量のお湯を使うことができます。

電気瞬間湯沸器は加熱能力を電気ヒーターの容量(kW)で表示します。

電気ヒーターの1kWは、エネルギー860kcal/hの加熱能力があります。参考までに、1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcalです。

水温が15℃で25℃昇温をさせ、40℃お湯を1分間に10L給湯をしたい場合は、以下の電気ヒーターを必要とします。

給湯温度40℃-水温:15℃(昇温温度Δt) * 10L/分*60(1時間で必要なリットル) = 21,000kcal(必要カロリー) ÷ 860kcal = 17.4kW

そのため、10号相当=17.4kWとなります。

ご使用流量(給湯量)を明確にする

毎分流量とは?

1分間に出る水の量を言います。毎分10Lの場合には180Lのバスタブを満タンにするのに18分かかる計算となります。

では、一般的な水栓(蛇口)から出てくる毎分流量ってどのくらいなの?

シャワー水栓は10L/分(節水タイプの場合8L/分前後)であり混合水栓では4L~6L/分が一般的です。

号数や能力が多ければたくさん出るのですか?

近頃の水栓は節水タイプの混合水栓やシャワーヘッドが一般的になってきています。

そのため、配管の長さや口径(太さ)による抵抗のほかにも、蛇口やシャワーヘッドの抵抗で出湯量は大きく制限されております。つまり、能力(kW)が大きくなっても1か所での給湯では最大能力が発揮しない場合があります。

電気瞬間湯沸器の能力と選び方

電気瞬間湯沸器は、燃焼機構を本体に持たないため、給水と電源さえあれば設置できます。換気などの必要がなく屋内設置が一般的であり、ご使用になる水栓(蛇口)の近くに設置して頂くことで「湯待ち時間」も短縮できエコロジーです。

そのような特長から、スポット給湯(局所給湯)で弊社でもお使い頂くことをお勧めしております。

能力で選ぶ場合

ガス給湯器の号数から電気瞬間湯沸器を選定したい

ガス給湯器の号数を電気瞬間湯沸器の加熱能力(ヒーター容量)に置き換えた場合は以下の通りとなります。

32号相当以上の場合について、電気給湯機器で選定する場合には、従来型の貯湯式電気給湯器もしくは業務用エコキュートをお勧めしております。

流量で選ぶ場合

流量のめやす

EIWXシリーズの加熱能力に応じた給湯量のめやすは以下の通りとなります。

※配管条件(配管長、配管径、配管経路)、給水圧力、給水温度によって異なる場合があります。

並列による連結で給湯量をアップ

EIWXは二連結も対応可能な電気瞬間湯沸器。給湯能力が1台で足りない場合は給湯機器を複数で並列配管することで能力をカバーします。

これまでは、「並列配管」は各電気瞬間湯沸器に流す流量を均等化するのが大変で設置の際に配管側に定流量弁などの流量調整金具を入れて施工するため施工が面倒などという声も多かったのですが、EIWXは「流量優先モード」を搭載し、電気瞬間湯沸器側で流量調整を行い必要な温度のお湯を一定量出すため、「並列配管」も容易になりました。

細かな設定と最新制御で安定した給湯を実現

水道水の水温は変化します。水温が変わると給湯温度も変わる場合がありますが、「温度優先モード」は内蔵した流量調整弁で流量を調節することで、設定した温度で出湯することが可能です。「流量優先モード」にすると給湯温度はかわることがありますが、流量は変わりません。

いかがでしたでしょうか?

今回は、ガス→電気に熱源を変えたいというお客様向けに、ガスとの違いをご紹介いたしました。

ヒーター容量を実際に確認したい、選定について教えて欲しいなどは、弊社ホームページのヒーター容量シミュレーターよりぜひお問い合わせを頂ければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

運営会社 日本イトミック
itomic

小型・大型の電気温水器、電気給湯器から電気瞬間湯沸器、業務用エコキュートまで幅広くラインナップ。お客様のニーズに合わせ、最適な給湯システムをご提案いたします。

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